即日退職は違法? 弁護士さんに相談した人から聞いてみた

パワハラ 退職

【直撃取材】即日退職は違法?弁護士さんに相談した人から話を聞いてみた

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ささきりょう

ささき りょう

はたホン!ライターのささき りょうです。東京の不動産営業会社に勤めて6年、パワハラに苦しんでどん底を味わいました。職場の人間関係がつらい皆さんの力に、少しでもなりたいです。


「この職場、ヤバい…!」

「明日から仕事絶対に行きたくない…」

職場で嫌がらせを受けていたり、やりたくない仕事を強要されて困っていませんか?

そんなあなたにとって、即日退職は最後の砦。

でも、そんなことしたら会社から何されるかわからない転職が不利になるんじゃないかと思うと、不安でなかなか決心できないですよね。

そんなときに気になるのが、はたして即日退職が法律的に認められるのかどうか?

これについては答えが出ており、基本的に即日退職は違法ではない場合がほとんどです。

契約社員の方や試用期間中の方も問題ありません。

とはいえ、実際に会社から損害賠償なんて請求されたら…なんて思うとこわいですし、かといって弁護士に頼るのもハードルが高いですよね。

そこで今回は、実際に弁護士さんに相談して即日退職をしたやすださんに来ていただき、お話をお聞きしました。

ささきりょう

ささき
やすださん、今日はよろしくお願いします。
はい、こちらこそよろしくお願いします。みなさんのお力になれたらうれしいです。

やすだ

即日退職を考えるケース

ささきりょう

ささき
さっそくですが、やすださんってなんで即日退職したいって思ったんですか?
当時、ぼくは26歳で、小さな建築系の会社に所属していたんですが、仕事内容と上司がなかなかエグくて

やすだ

ささきりょう

ささき
といいますと?
100円ショップで大量の認印を買って委任状みたいなのをたくさん書かせられる。みたいな犯罪まがいの仕事は日常茶飯事でした

やすだ

ささきりょう

ささき
めちゃくちゃ真っ黒じゃないですか
ちょっとこのまま働くのはどうかなって思って上司に辞めたいことを話したら、「人手不足だから、もし辞めるなら1年経ってからじゃないとダメだ」なんて言われて

やすだ

ささきりょう

ささき
1年はさすがに長いなあ…
あげく「それでもすぐに辞めたいっていうならこっちだって出るとこ出るし、辞めたいなんて言う恩知らずには雑用とかもやってもらうからな」って言われちゃって、次の日から1時間早く来て草むしりやらされました

やすだ

会社や上司に問題がある

会社や上司の問題

会社を辞めたいと思う人は、たくさんいるかも知れません。

しかし、すぐにでも辞めたいという方は、何かよっぽど理由があるんでしょう。

その理由としては主に、

  • ブラックな仕事内容
  • 劣悪な労働環境
  • パワハラ上司
  • 嫌がらせをしてくる同僚

こういったものがあるのではないでしょうか。

ブラックな仕事内容

今回のやすださんのケースのように、仕事と称して犯罪スレスレもしくは完全アウトなことを、会社や上司から命じられるケースがあります。

そんな仕事をしていたら、あなたの社会的な信用にも関わりますし、何より良心が痛むのではないでしょうか。

一刻も早く仕事を辞めてしまいたと思うのもムリはないかと思います。

劣悪な労働環境

仕事中、常にケガや命の危険にさらされるような仕事をしなければならない。

といった状況の方も、即日退職を希望する方が多いですね。

危険な作業をするにも関わらず、会社が充分な安全対策をしていない場合もそうですし、違法な長時間労働なんかも過労死や精神疾患のリスクがあります。

パワハラ上司

やすださんのケースではこちらも該当します。

1年は辞められないなんて会社のルールでしかないので、それを理由に退職時期を引き伸ばすことは出来ませんし、罰ゲーム的な草むしりなんて余裕でパワハラです。

ただ、パワハラの判断って難しいので、自分がパワハラを受けてるって確信が持てないと、なかなか行動できないことって多いですよね。

そこではたホン!では、あなたがパワハラにあっているかどうかを調べるツールをご用意したので、ぜひご利用ください!

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嫌がらせをしてくる同僚

大人にもなって何考えてんだか…とも思いますが、嫌がらせをしてくる同僚やお局さんっているんですよね。

そういう人たちって、他の同僚に陰口を言われたりして仲間はずれにされたりもするので、職場にいるのも不快なことでしょう。

家庭環境の変化など

車椅子

会社に問題がなくても、やむを得ず即日退職が必要になる事情もありますよね。

例えば以下のようなケース。

  • ケガや病気
  • 親の介護が必要になった

この他にもいろいろと事情は考えられるでしょうが、代表的なのはこの2つでしょうか。


いずれにせよ、上記のような事情がある方の多くが即日退職を望んでいます。

あなたにも当てはまる状況があったのではないでしょうか。

本当に訴えられたらどうしようという不安

ささきりょう

ささき
ずっと草むしりだなんてヒドいですね…。ちなみに「出るとこ出る」なんて言われたみたいですが、具体的にはどういうことだったんですか?
はい、「すぐに辞めると人手不足で仕事に損害が出る。就業規則にも辞める時は1年前に報告って書いてるしな。だから当然、損害賠償を請求するから、そこんところよく考えろよ」という話だったんですよ

やすだ

ささきりょう

ささき
それはまたずいぶんと勝手な笑
そうですよね。でも当時のぼくなんて、法律なんかもぜんぜんわかんないし、そんなことになったら大変だ、払えっこないって思うと、泣き寝入りしかないって思ったんです

やすだ

ささきりょう

ささき
ただの脅しじゃなくて、本当に訴えられる可能性が高いって感じたんですか?
いえ、ただの脅しに決まっていると思っていました。でもいざ当事者となって、面と向かってそんな事言われると、「本当に訴えられちゃったらどうしよう・・・」って不安がどうしても消えないんですよ

やすだ

ささきりょう

ささき
なるほど
実際、顧問弁護士が会社を出入りしているのも何度か見てるし、どう考えても会社が悪いことしてるのに、弁護士さんが会社に味方したら、むりやりぼくが悪ってことにされちゃいそうで怖くて

やすだ

ささきりょう

ささき
たしかに、それでやすださんは弁護士さんに相談したというわけですね。

弁護士へ依頼するとしても損害賠償を請求されてからで遅くない

弁護士

「会社から訴えられないか心配…」

という方の中には、弁護士さんの力を借りようか迷っている方も多いのではないでしょうか。

そのような場合、

「起こされるかどうかもわからない訴訟のために、弁護士費用を払うのもなあ…」

といった不安もありますよね。

実際のところ、仮に損害賠償を請求されたとしても、請求されてから弁護士さんに依頼すれば充分間に合います

実際に訴訟を起こされる前に弁護士さんに相談しておきたい場合は、法テラスなどの制度を利用すれば、無料で相談できる場合があるので、そちらを利用すれば安心です。

法律的な即日退職の位置づけ

ささきりょう

ささき
弁護士さんには、どんな感じで相談したんですか?
「会社をすぐに辞めたいと言ったら、訴えると言われたので、すぐに辞められるようにできませんか?」って感じに相談しました

やすだ

ささきりょう

ささき
なるほど、それで、弁護士さんはなんてお話されてたんですか?
「就業規則は、あくまで会社が勝手に決めたルールだから、法律優先。法律上は2週間前に申し出ればいつでも辞められます」って言われたんですね

やすだ

ささきりょう

ささき
ということは、少なくとも2週間は辞められないないんですね
そのようでした。ただ2週間っていうのも、あくまで形式上の話らしいんですね。会社の名簿には2週間は名前が残るけど、じゃあ2週間休めばいいだけみたいで

やすだ

ささきりょう

ささき
たしかに。そう考えると、フタを開けたら即日退職は違法じゃないってことなんですね。じゃあやすださんも2週間は休んで、翌日から会社には行かなかったんですか?
そうですね。有給休暇がまだ残っていたので。有休なんて取れるわけがないとも思ったんですけど、「それも会社に拒否権ないから、ボイスレコーダーを起動しながら安心して申請していいですよ」って弁護士さんが言ってたので、安心して取得しました笑

やすだ

ささきりょう

ささき
弁護士さんにそう言われると心強いですね。実際、有給を消化しますって言ったら、どんな反応されたんですか?
もちろん拒否されました。なので、「すいません〜。付き合いのある弁護士さんにも法律的にも問題ありませんよって教えていただいたので…」って言って有給休暇の申請書を渡したら、10分後に承認のハンコ押されてました笑

やすだ

退職の時期について民法にはどう書いてあるか

民法上は、会社員は2週間前に申し出れば、いつでも退職できるとされています。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

引用:民法第627条

すると一見、即日退職は違法のように思えますが、退職届を出してから残りの2週間は、有給を消化するなり欠勤するなり、普通に休む分には問題ありません。

つまり、実質的には即日退社は可能というわけです。

有給休暇の取得を拒否された場合

有給休暇

有給については、労働基準法に明記されています。

使用者は、その雇入れの日から起算して6か月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。

引用:労働基準法第39条

勤続年数 0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5~
付与日数 10 11 12 14 16 18 20

つまり、会社側には有給取得を拒否する権利がないので、有給が残っているのであれば問題なく有給を取得することができます。

会社側は、有給の取得”時期”を交渉する権利はあるわけなんですけど、このような場合は退職日を2週間後として退職届を出しているかと思いますので、会社側が有給の時期変更を訴えるのは難しいです。

有給休暇が残っていない場合

有給休暇が残っておらず、取得できない場合は、2週間分の勤務を欠勤扱いにしてもらうことも可能です。

有給休暇と違って、休んだ分の給料は引かれちゃいますけど、どうしても即日退職したい事情があるならやむを得ないかもしれませんね。

やってはいけないこと

やってはいけない

あくまで退職届をちゃんと提出して、2週間分の休みを申請する。

こういうプロセスをしっかりと踏んだ場合は、法律が守ってくれるという話であることをお忘れなく。

例えば退職届も出さずにばっくれちゃうと、今度は会社があなたを懲戒処分する権利を持っちゃうわけです。

懲戒解雇なんて食らっちゃうと、それこそ転職が厳しくなっちゃうので要注意です。

また、有給休暇の取得や2週間の欠勤の申し出について、基本的に会社は合意してくれます。

ただし、合意が取れなかった場合に、退職届や欠勤の申請を出すだけだしてムリヤリ休むのもアリっちゃアリなんですが、揉めるでしょうしあまりおすすめしません

無断欠勤は絶対NG、強引に休むのは最終手段です。

これだけ覚えておきましょう。

即日退職をするにあたって、詳しい準備の仕方や、退職届の書き方なども知っておきたい方は、こちらの記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

実際に即日退職してみて思うこと

ささきりょう

ささき
そうしてやすださんは、晴れて即日退職に成功したというわけですね。どうです?即日退職して良かったですか?
そうですね。今まで不安で行動できなかったのがバカバカしく感じてしまうくらいあっけなかったです。ホント、良かったと思ってますよ

やすだ

ささきりょう

ささき
そうですか。それは良かった。同僚の方に迷惑がかかるんじゃないか…みたいな心配とかもされてたんじゃないですか?
それは結構心配してて、仲が良い同僚が1人いたんです。でも、ぼくが辞めて1か月もしたら新人さんが2人入ったみたいで、おかげでその同僚も心おきなく辞められたらしく、むしろ感謝されましたね笑

やすだ

ささきりょう

ささき
そんなこともあるんだ!即日退職したくて悩んでいる方になにかひと言、アドバイスしてくれませんか?
弁護士さんも言ってたことなんですけど、会社側って圧倒的に弱い立場なんですね。社員さんは権利で守られているから。だから「辞めたら〜してやる。」だなんて脅されても、本当に訴えられたりするケースはほぼ無いみたいなんです。だって会社側が負けるから。

やすだ

ささきりょう

ささき
たしかにそうですよね。まあ、不安は拭えないですけどね
そうですね。どうしても不安なときは、ぼくみたいに法テラスで無料相談するのもアリだし、退職代行なんかも今は流行っているので、そういったサービスを使うのもいいと思います。

やすだ

ささきりょう

ささき
たしかに、その手の交渉の経験者に相談すると安心できますよね。やすださんは退職後、何をしていたんですか?
1か月間じっくり転職活動して、コピー機の営業をやってます。職場で出会った女性と結婚して、実は来月子供が産まれる予定です。

やすだ

ささきりょう

ささき
それはおめでとうございます!じゃあ、転職も大成功だった、というわけですね!
ありがとうございます。いざ転職してみると、自分が今まで働いていた環境が以下に底辺だったかわかりますし、いままでツラかった分、今の職場ではどんなささいなことでも感謝することが出来るようになった気がします。

やすだ

ささきりょう

ささき
いや〜ホントに良かった。ではこれからもご活躍ください!今日は本当にありがとうございました!
いえ、こちらこそありがとうございました!

やすだ

さいごに

さいごに

いかがでしたでしょうか。

今回は、実際に弁護士さんに相談して即日退職を経験したやすださんにお話をうかがいました。

まとめると、

  • 即日退職は違法じゃない
  • 法律上は2週間前に申し出が必要だけど普通に休めばOK
  • 無断欠勤だけはNG

以上3点がポイントになります。

また、即日退職の準備に必要なことや、退職届の書き方など、詳細について知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。

ちゃんとした手順を踏んで申し出れば、法律があなたを守ってくれます。

実際に訴訟されるリスクもゼロじゃないですが、限りなくゼロに近いです。

安心して、正々堂々と、今まの感謝の気持ちを添えつつ、即日退職を申し出てみてはいかがでしょうか。

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